最近のエネルギー価格高騰について
2021-11-22 (月)

ガソリン価格が高騰しているとか、石油原料のプラスチック容器の値上げとか、私たちの生活に直接影響を及ぼしていますね。

専門家によれば、石油価格の高騰の理由は、

• ①産油国が増産に応じない、もしくは応じられない
• ②昨今の円安水準（前回の高騰時は1米ドル80円台、現在は１米ドル110円台）
• ③産油国アメリカの産出量抑制

にあるようです。

全ての理由が私たちではどうしようもない理由なので処置なしです。

当然ですが、この高騰は世界問題となっている温室効果ガス削減の潮流と無関係ではありません。

将来的に石油を始めとする化石燃料の需要を強制的に低減させようとしている中では、産油国側が①のように増産のため新たな設備投資に二の足を踏むのは当然のことですし、②でアメリカが大きく舵を切ることも当然です。

当社の省エネ事業は、皆様の電気代といったエネルギーコスト削減をご提案する事業ですが、PPSを始めとした「電力契約を見直すことで支払う電気代を低減する」事業と競合しているように見なされてきました。

しかしながら世界問題のように温室効果ガス削減が「努力目標ではなく必達目標」になりつつある中では、省エネ自体が温室効果ガス排出量や将来にわたる持続可能社会の観点から環境負荷低減を実現する「エネルギー原単位の低減」に連動する、というあらたな意味が生まれています。


思い起こせば、あの不幸な東北の震災において人々の意識が多少の不便を許容する方向に変化しました。

震災までの省エネは言うなれば道徳的な範疇の行動でしたが、震災後は災害復興の立場や経営の立場、エネルギーを使う立場の様々な立場から考えられるようになったと思います。

そして、今回のエネルギー価格高騰は、私たちの生活への影響は無論ですが、企業活動等の経済活動や国家としての目標、ならびに他国や他国家連合が定めるルールと密接に連動し、私たちが温室効果ガス削減に「一歩踏み込む契機」にならざるを得ないと考えております。

本コラムでは、当社事業に関するトピックは無論として、皆様の参考になることについて触れて参ります。